こんばんは、まなです。桜を眺めていたら、あっという間に3月が終わってしまいそうです。ESを書き続けては己と向き合う日々。延々と続くかのように思われることも必ず終わりがある。そのことを信じてただひたすらに花粉が過ぎ去るのを待つばかりです。

最近、映画を観に行くことが増えたような気がします。今までは自宅で観る方が気楽だと思っていたのですが、姉に誘われてずるずると映画館に連れていかれることを繰り返していたら、いつの間にか自宅よりも映画館で観ることが増えました。流石と言うのは少々見当違いな気もしますが、やはり映画を観るための施設ともあって、なかなかに快適で癖になりつつあります。ドリンク代がもう少し安くならないかなあという不満はありますが、サービス代だと思い込みながらジュースを買っています。近日中には『オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』というアニメーション映画を観に行きます。舞台挨拶を兼ねた上映なので、楽しみ半分、緊張半分のドキドキで胸が高鳴ります。『オッドタクシー』、知らない方はぜひテレビアニメ版を要チェックです。概略は……なんだかネタバレになってしまうような気もしますが、極端に言えば、動物アニメの皮を被った伏線張りまくりミステリアニメです。めちゃくちゃ面白いのでアニメを見た勢いでそのまま私と映画館に行きましょう。ポップコーン代は払わせていただきますよ、責任を持って。それなりに。

最後に一つ。本日をもってブログ部の4年の先輩方が卒業してしまいます。何分、別れというものはいつまで経っても慣れないのが困りもので、延々と続くかのように思われることも必ず終わりがあることを再び自覚してしまいます。いざこのように直面するとただただ寂しさが染み入る心地です。先輩方、今までありがとうございました。桜咲き舞う輝かしい旅路に幸あれ。

それでは、またいつか。

昔から、寒さに震えることが好きだった。

冬はもっぱら薄着をした。もちろん寒さに耐えきれず、友達と「寒い、寒い」と半ば叫びながら、登校前に母親がポケットにねじ込んだ小さなカイロを両手で必死に握った。雨の日はわざと傘を差さずに帰り、びしょ濡れのまま家の中に駆け込んだ。母親に怒られながらバスタオルで頭を拭いた後、布団にくるまって温かいお茶を飲む。馬鹿らしく思うだろうが、そうした方がなんだか贅沢な感じがしたのだ。

頭痛がした。目頭を軽くもみ、PCを閉じる。吸い込んだ部屋の空気は生暖かく、胸が重苦しい。外の空気を吸うために、ベランダに向かった。昼間は日が出ていて暖かかったから、もうすぐ春が来るのだろうかと思ったが、まだまだ夜は冷える。空にはオリオン座が鎮座していて、M42もはっきりと見えた。そういえば、ベテルギウスがどんどん暗くなっているという話を聞いた。オレンジ色の光を眺めながら冷えた空気を思い切り吸って吐けば、いささか頭痛が治まった気がした。数分程度ぼうっとしていたら、やはり寒さで身が震えた。この瞬間が、たまらなく好きだった。

「風邪引くよ」

カラカラとベランダの窓が引かれる音がした。サンダルをひっかけ、ひょこひょこと彼が隣にやって来る。曖昧な返事をすると、彼は私の真似をするように、ベランダの手すりに両腕を預けて空を見上げた。やがて、彼の肩が触れ合っている部分がほんのりと熱を帯び始める。身体はすっかり外気の冷たさに麻痺してきていたから、それがやけに熱く感じた。

「冷えるねぇ」

「うん」

ああ、贅沢だなぁ。

創作に求めるもの

こんばんは、まなです。新年一回目の投稿です。遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて、先日あることで悩んでいた私に対して、母は「参考になる」と言ってとある作品を勧められました。しかし、どうにも私は興味を持てませんでした。なぜなら、自分にとって創作物は「現実を忘れさせてくれるもの」であり、「自分の経験をリンクさせるもの」ではなかったのです。人によって作品を楽しむ姿勢が違うのだなあとその時改めて実感しました。

また、私は創作物に対して「いかに現実からかけ離れているか」を重視する一方、自分が作品をつくる時は「現実から乖離しすぎることがないように」注意しているので、不思議なことに鑑賞側と創作側でまた作品に対する姿勢が異なってくるのです。読者が何を求めているのか。しばしば悩むこともあるのですが、鑑賞の上で期待することは十人十色なので、しばらくは自分の好きにやってみてもいいのかな、と気楽な思いを抱き始めています。

それでは、また。

お月さま

「だいぶ寒くなってきたけど、まだイチョウの木に葉っぱが残ってるな」
「イチョウの葉って大きいから排水溝に詰まりやすいらしいよ」
「何それ、知りたくなかった」
 落葉して地面に広がるイチョウの葉を踏みながら、道路の脇の排水溝を思わず見やる。排水溝が詰まったとして、誰が掃除や作業をするんだろう。俺はこの辺に住んでいないし、その疑問を解消できるような知識も持ち合わせていないので、そう思うだけだ。みんな、他人事でしかない。
 ふと、隣で歩いていた彼女が立ち止まって空を見上げていた。イチョウの木でも見ているのだろうかと視線を追いかけると、イチョウの黄色と深い夜が混ざる空に、月が浮かんでいた。やけに明るくて大きく感じた。
「今日あれだっけ。スーパームーン、みたいな」
「多分違うと思う。ニュースではやってなかったし」
 そっか、と呟きながらも俺は月から目を離せなかった。そう、本当に月がいつもよりもまん丸で、黄色く輝いて見えた。まるで、このままここに落っこちてきてしまいそうな。そんなぼんやりとした恐怖を感じる。そのくらい、綺麗だと思った。
「落っこちる、ね」
 彼女が呟いた言葉に肩が跳ねた。無意識のうちに、思ったことを口に出してしまっていたようだった。
「ごめん、馬鹿なこと言った」
「ううん」
 気まずくなって、俺は月を眺めるのを止めた。そっと彼女の様子をうかがうと、変わらず空……いや、月を見上げていた。彼女の瞳には、丸くて黄色い月がぽつんと映っている。
「もし、本当に月が落っこちてきたらどうする?」
 彼女の問いかけに俺は目を丸くした。何故彼女がそんなことを聞くのか。理由が気になった。俺を揶揄うような、冗談の類で言うような声のトーンでは決してなかったから、余計に。そして、その「もしも」を考えた。だが、それは到底現実味がない仮定であった。
「え、っと。ここら一帯とか……俺らの家も壊れたりとか。まあ、少なくともインフラには影響が出るよな」
「案外、スケール小さいね」
「仕方ないだろ。星が落っこちてくるシュミレーションなんかしたことないって」
 彼女は笑っていた。先ほどの妙な雰囲気は何処かに消え去ってしまっていた。俺はそれに安堵を覚えていた。何故かは、分からないけれど。
「うん、結局さ。想像がつかないことって他人事みたいなものだよね」
「まあ、そういうことになるかな」
 さくさくとイチョウの葉を踏みしめながら歩き出した彼女の背中を見て、もう一度空を見上げた。さっきよりも、月がこちらに近づいてきているような気がした。

逃れられない

こんばんは、まなです。皆様いかがお過ごしでしょうか。近頃、運がやけに自分の味方をしてくれているようで、嫌なことがあってもすぐにその気持ちが吹き飛ぶような嬉しい出来事が起きる気がします。

12月に入り、寒さがますます厳しくなってきましたね。最近はリビングのこたつに入るとなかなか抜け出すことができず、誰がお茶を持ってくるかというだけで家族と言い争いになることもしばしば。冬になると特に布団の中が冷えやすく、夜中に起きるようになってしまったので、思い立ってユニクロのヒートテック毛布を買ってみました。早速掛けて寝てみたところ、毛布が一枚あるかないかで暖かさが全く違いました。実は今までヒートテックを買ったことがなく、半信半疑であったのですが、これほどの効果があるとは思いもよらず。夜中に起きることもなくなり、心なしかぐっすり寝られるようになりました。ヒートテック毛布のお陰で、こたつどころか布団からも抜け出せなくなりましたが。最近はコットンのヒートテックも販売されているようなので、一枚買ってみようかな…と思い始めています。皆様も寒さ対策をしっかりと、体調にはくれぐれもお気を付けください。

それでは、また。

はじめての……

こんばんは、まなです。皆様いかがお過ごしでしょうか。すっかり気温も下がり、朝は布団から離れがたくなってきましたね。寒くなった分星もいっそう綺麗に見えるようになってきて、先日洗濯物を干していた時にふと空を見上げてみたところオリオン座がはっきりと輝いていました。星や月を見ると何だか不思議と嬉しい気持ちになります。

さて、私事ではありますが、先日人生初のコメダ珈琲に行ってきました。常々「行ってみたいな」とは思っていたのですが、一人で入る勇気が湧かず。ある日珍しく家族と予定の都合がついたので、家族揃って突入してきました。コメダ珈琲のフード・デザートは油断して注文すると量がとんでもなく多くなってしまうという噂を耳にしていたので、探り探りの注文。そして念願の……

シロノワール!!!

ミニシロノワールじゃなくて大丈夫かと家族に心配されましたが、押切りました。結局食べ切ることができましたからね。量は多いはずなのにどういうわけかすぐに胃袋の中に入ってしまい……。シロノワール、罪深い食べ物でした。

飯テロですかね。私もこの写真見て食べたくなってきました。今度は一人で挑戦しに行きたいと思います!

それでは、また。

くろいしみ

ハエがいる。ティッシュを一枚取り、潰したかと思い視線を上げれば、またそこにハエがいる。その繰り返しだった。

ハエが止まるのは、決まって白い壁であった。ハエを潰す度、小さく黒い染みが壁に残る。その染みは日に日に増えていく。

「もとから退治しないといけない」だとか、「排水溝に漂白剤を入れると良い」だとか。友人からの忠告は私を疲弊させた。思いつく限りのことは全てやった。業者にも頼んだ。だが、しばらく経ってふと壁に目をやると、居るのだ。アイツが、黒が、ハエが、染みが。

染みは、消えない。こすっても消えない。黒い骸がいつまでも私の視界に入る。何気なく、すまない、と独り言ちた。謝ったとて許されることはない。謝罪など、結局は自己満足にしかすぎないから。物も言えぬハエがそれに答えるわけもなく、白いティッシュの中はまた黒く汚れた。

ハエがいる。いつまでも、壁に染みついて、いる。

開拓と創作

こんばんは、まなです。みなさまいかがお過ごしでしょうか。最近はめっぽう寒くなってまいりまして、私は寒暖差アレルギーで鼻水に悩まされています。それでも、寒いからといって嫌なことばかりではなく、今日の夜空はとても星がきれいに見えました。空気が澄んだ夜に見る空は、また格別なもののように感じます。

さて、私事ではありますが、先日アップルペンシルを購入しました。iPadの利便性の向上を見込んでいたのですが、想像以上の便利さに驚愕。PDFに手書き入力できる……!?しかもデータはそのまま別端末と共有できる……!?そもそもタブレット端末すら最近になって入手した自分、かなり遅れているのでは?間違いない。とても重宝しています。当初は「印刷要らずでいいなあ」と思っていたのですが、すぐ引っ張り出せて素早く書き取れる紙の方がやりやすく感じてきています。使い分けが大事ですね。

ところで、アップルペンシルを購入してやりたかったことがありました。お絵描きです。デジタルでのお絵描き楽しそうだな~といつも指でちまちまスマホで落書きしていた自分。ついに指を卒業してペンで描きます。当たり前ではあるんですが、指より断然描きやすいです。ほぼノートに描いている感覚で、すらすらと。描くことはできる。しかし、「描き上げて完成させる」ことがすごく難しい。下書き、ペン入れ、着色、仕上げ……工程が多い。私は下書きでいつも断念してしまいます。頑張って仕上げてみても、「下書きの方が上手く描けていたのでは……?」と頭を抱える始末。

何かを一から作るというのは想像を絶するほど難しく、それを完成させることはとても素晴らしいです。創作の難しさを改めて痛感しました。でも楽しいから止められないんですよね。創作万歳。

それでは、また。

爆破した月は刹那

こんばんは、まなです。4年前くらいに流行った曲を初めて聴いて感動する日々を送っています。だからといって時代遅れだということはなく、その曲は素晴らしいまま色あせることはありません。流行るものにはやはり理由があるのだなあとしみじみ。

さて、本日は中秋の名月であると同時に満月でもあるという何とも素敵な日です。これは8年ぶりのことらしいですね。先ほど私も空を見上げてみて、その明るさに驚きました。せっかくだし写真でも撮っておこうとスマホを取り出します。しかし、失念していました。スマホで月を撮るにはテクニックが要求されることを……。画面内ではぼやぼやとする月が映り込むのみ。仕方なく適当に一枚だけ撮ろうとシャッターを押したところ、画面内の月から八方向に光が放射して見えたのです。言ってしまえば爆発寸前の月のようなもの。慌ててギャラリーを確認してみてもそのような写真は残っておらず、ただただ美しさの欠けるぼやけた月が情けなく映っているだけ。あの月は何だったのか……。まあ、私のスマホ内でそのまま爆発四散して消え去ってでもしたのでしょう。目当ての月は爆発することなく未だ頭上で輝き続けているのですから。

そもそも撮影テクニックどころかスマホのスペックすら足りないんですけどね。

それでは、また。良い夜を。

隣人

歩くときは、常に下を向く。人の顔を見つめてしまう癖がある反面、人と目を合わせることが苦手だった。そのせいか、気配にはいくらか敏感になった。

夏のある日、バイト帰りの暗い路地を歩いていると、嗅ぎ慣れない匂いが鼻を刺激した。どうやら線香のようだった。この辺りに寺はないはずだが。匂いの発生源を探ってみれば、シェパードを飼っている一軒家であるらしい。ポストに貼られた〈猛犬注意〉の標識に、小さい頃に大きいシェパードに吠えて威嚇された記憶が引きずり出された。近頃は年老いたせいだろうか、その獰猛さも鳴りを潜め、後ろ足を引きずりながら散歩をしている様子を見かける。

それにしても、こんなに線香の匂いは強いものだったか。もう一度鼻孔を広げ、匂いを確認しようとすれば、今度は焦げたような臭いを覚える。線香の次は火事?再び見回してみても、近くで火事が起きている様子もなく、いよいよ首を捻る。何が起こっているのだろう。

ガチャリ、という音に、肩が跳ねた。件の家の扉から出てきたのは、奥さんとシェパードだった。自分が家の前に突っ立っていたことを思い出し、軽く会釈をして足早に去ろうとする。一歩を踏み出そうとした時、シェパードが勢いよく自分に向かって吠え始める。驚いた私は奥さんの叱る声を聞きながら、今度こそその場から離れた。

あのシェパードが吠えているところを見るのは、10年ぶりくらいだった。いつもは尻尾を垂らし、後ろ足にカバーのような何かを付けて歩いていて……。先ほどのシェパードは、本当に私の知るあのシェパードだったのだろうか。暗がりであったし、犬を飼っていない自分に見分けはつかない。2頭目を飼い始めでもしたのだろう。

だが私は、どうしてもあの姿が、小さい自分を威嚇してきた恐ろしい巨躯と重なってしまったのだ。

その家が取り壊しになるまで終ぞ、線香の匂いがすることはもうなかった。