皆様こんにちは。本日はどのような1日をお過ごしでしょうか。
私はつい先日まで夏季休暇中でしたため体をゆるりと休め……られたかというとそうでもなく…就職活動で何とも慌ただしい日々を送っておりまして……ESやら面接やらの練習をするたびに己という人間のなんとも骨のない生き方に、呆れて笑ってしまうほどです。あぁ申し遅れました!今回のお相手はまどか🐧です。
そんな慌ただしい日々ではございますが、この心身へのダメージの入り方……原因はそう!酷暑。
毎日毎日飽きもせず燦然と輝いておいでの太陽が、陰気な私の心にも暑さが苦手な私の体にもクリティカルヒットしております。
私の友人には「夏ってなんかいいよね!気分が明るくなる!毎日でも遊びに行こうぜ!!」という逞しい方もいるのですが、それって夏というか夏休みが好きなんじゃないですかね。違う?それは失礼。
何にせよ光が明るければ明るいほど影は暗く濃く落ちるってモンです、私はクーラーの効いた部屋のお布団の中でしか生きられません。
私ほど極端にとはいかずとも少なからず近年の猛威を振るうこの暑さには皆様方も辟易しているのではないでしょうか。熱中症の危険性もありますからお身体をどうか大切に。
ですから、そう!涼しいところへ行きましょう。うんうん。日本で涼しいといえば……東北!!
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実は先日、日本女子大学文学部日本文学科の有志で岩手県へ向かい研修旅行を楽しんで参りました。もちろん文学の徒である私共が研修旅行となれば文学関係の内容であることは必然。
岩手県に所縁のある作家といえば〜!?さてどなたでしょう?
宮沢賢治?
それは、たしかに!そう!!!!大変著名な作家さまで現代でも素晴らしい人気ぶり。花巻市以外の駅でも山猫軒の可愛らしいグッズが沢山買えますよ。賢治ファンの方にはオススメです♪
ですが、もう1人著名な方がいらっしゃいまして。
そのお方が石川啄木です!
最近ではなんだか「文豪とアルケミスト」や「啄木鳥探偵處」といったメディアミックスでキャラクター化されていたり、X(旧Twitter)などのSNSで【はたらけどはたらけど……】や【一度でも我に頭を下げさせし人……】などがミーム化されていたり、思わぬところでお姿を見かけたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな啄木へ「生活が大変そう」「ちょっと過激なパンチのある歌を詠んでそう」……なんてイメージを持つ方も存外少なくないのではないかと思います。ですが、どうしてそのような印象深いフレーズの数々が生まれたのでしょうか。その答えはきっと啄木の生涯にあります。
そして彼の生涯を知るのにうってつけなのが岩手県盛岡市にある「石川啄木記念館・盛岡市玉山歴史民俗資料館」です。今回の研修旅行ではこの石川啄木を中心に盛岡市近辺の様々な所縁の地を取材して回り、各チームの持ち帰った成果を全員で一つの案内パンフレットにまとめる!といった活動が目的となっていました。その中でも私は「石川啄木記念館・盛岡市玉山歴史民俗資料館」を調査するチームに所属していたのですが。。。見所が!多すぎて!案内パンフレットには到底収まりきらない!!!
そんな啄木の魅力がぎゅっと詰まった記念館をご紹介していきます。
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ところでこちらの石川啄木記念館は白いモダンな一軒家のような風貌をしているのですが、これは啄木が生前に「家」(『啄木遺稿』東雲堂書店、1913年所収の「呼子と口笛」より。NDLオンラインでも確認可能:https://dl.ndl.go.jp/pid/947452/1/13 )という詩の中で描いていた「理想の住みたい家」を再現したデザインなのだとか。生誕百年記念に様々な人の協力で建てられたそうなのですが、皆様の愛を感じますね✨
そして扉をくぐると最初に出迎えてくれるのが啄木のお人形さんです。こちらのお人形さんは実寸サイズのようで、啄木と背比べができちゃいます♪気になる啄木の背の高さは……ぜひ皆様自身で背比べをして確かめてみてくださいね。


そして啄木のお人形さんに見守られながら目の前の扉を進むと、開けた展示室の中に啄木の詠んだ印象的なフレーズの数々が浮かんでいるというどこか幻想的な空間へ出ます。よ~く観察してみればそれらは文字の描かれたパネルが天井から吊り下げられているような展示であると分かりますが、展示室に入った瞬間目に飛び込んでくるフレーズの印象深さは流石詩人の言葉です。
そんな視覚的な出会いを果たした後はぜひとも中央の映像展示へ足を進めましょう。啄木の生涯やその故郷について、様々な解説を映像と共に紹介してもらえます。こちらのお話を聞いているだけでも啄木について今までよりも詳しくなったような気分になれちゃいますよー!
そのようにして掻き立てられた興味を、今度は周囲をぐるりと囲む壁一面の啄木年表へ。こちらでは彼の生涯や発表された作品、関係する作家たちの紹介が幅広くまとめられています。展示を通して啄木や当時の日本の歴史に触れられることはもちろん、例えば啄木は幼い頃ゆべし饅頭が食べたい!と夜中に母親を起こして作らせたことがあるなんて可愛らしいエピソードも紹介されていますので啄木の為人を想像することもできちゃいますね。
このような展示が魅力的なのはもちろんですが、なんと今回は特別に学芸員の方にインタビューまでさせて頂くことができたのです!そんな素敵な機会に恵まれ、展示がどのように維持されているのか、施設リニューアルで実現された新たな魅力といった様々なことを伺い理解が深まったように思います。
その中でも印象的だったのは屋外に展示されている「旧渋民尋常小学校」と啄木がかつて間借りしていた「旧齊藤家」の2つの建造物についてのお話です。


この小学校は啄木の母校であり、後に彼が代用教員として働いていた職場でもあるのですが……なんと室内へ立ち入ってその内部まで見学することができます!隣接する旧齊藤家も同様に内装まで見学が可能です。
時に厳しい自然環境にも晒されるであろう屋外の建造物展示というだけでも衝撃であるのに、見学者の立ち入りまで許されているという何とも学びの多い贅沢な展示といえますが一体どのように維持されているのでしょう?学芸員さんのお話によると5月の終わり頃には地元の商工会の方々が障子の張り替えをしてくださったり、冬前には建物の外側にビニール付けて保護をしてくださったり……多様な方法で定期的に管理をしているのだそうです。その他にも壁や屋根などの木材へ防腐剤を塗布する、地域の小学生がお掃除ボランティアをする、などなど地域一環となってこれらの展示を守っているのだそうです。元々の資料が貴重であることは勿論ですが、そこへさらにこんなにも多くの人が関わって守り続けられているという重みも加わり素晴らしい鑑賞体験が生まれているのかもしれません。
皆様も石川啄木記念館を訪れる際は、屋外の展示を楽しむのをお忘れなく!
そしてそして…記念館で啄木について知った後は可愛いお土産も要チェックです。絵葉書や栞など多様なグッズがカウンターに並べられていてどれを買うか本当に迷ってしまいます。ちなみに私は「石川啄木短歌帳」という文庫本サイズの可愛らしいノートをお迎えしました。一頁一頁に啄木の短歌が載せられており、しかも栞までセットで付いてくるという素敵すぎるお土産です。品物を入れて下さった紙袋にもひょっこりミニ啄木がいて思わず笑みがこぼれました。
私という人間は「遠足は帰るまでが遠足だし、文学館巡りはお土産を買うまでが文学館巡り」だと信じているタイプですので、このようなグッズには目がないのです!今回は研修旅行だったために時間の関係上、条件反射的に一瞬で選んだ商品を購入して慌ただしく帰路へつきましたが……無念。次にお邪魔する際はもっとじっくり吟味して色々と物色したいところです。


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ここまで啄木や記念館について紹介してまいりましたが……最後に強くオススメしたいポイントは【石川啄木記念館と盛岡市玉山歴史民俗資料館という2つの施設が併設されている】ということ!つまり石川啄木という作家について知るだけでなく、彼が愛した盛岡市玉山地域の自然や歴史、風俗についても共に味わうことが可能となっています。さらに先程紹介した通り、石川啄木記念館は室内展示に加えて屋外では啄木にまつわる学校や家屋といった規模の大きな展示も行われているのです。あまりのボリューム感に私達調査チームは二手に分かれるどころか三手に分かれました。
涼やかな屋内で一日中楽しめそうなほどのボリューム感と多岐に渡る展示内容を誇る「石川啄木記念館・盛岡市玉山歴史民俗資料館」は夏の暑い日やお天気の不安定な時にも安心の観光スポットですね!しかも驚くことに入館料は大人300円・高校生200円・小中学生100円(盛岡市玉山歴史民俗資料館は入館無料)というありがたい価格設定✨
皆様もぜひ盛岡市の自然と、その美しき環境に育まれた芸術をたっぷりと味わってみませんか。
〈関連サイト紹介〉
・「石川啄木記念館・盛岡市玉山歴史民俗資料館」公式ホームページ https://www.mfca.jp/takuboku/
今回のブログ記事作成にあたってこちらの記念館の学芸員の皆様に多大なるお力添えを頂きましたこと、心よりお礼申し上げます!




