髙島野十郎展へ

こんにちは、あすかです🍒
先日、渋谷の松濤美術館で開催されていた『没後50年 髙島野十郎展』に行ってまいりました!

彼が生前居を構えていたとある地域に私自身もゆかりがあり、展示会に出向くことにしました。
髙島野十郎の代表的な作品としては『蝋燭』が挙げられるでしょうか。ほの暗い画面の真ん中でぼんやりと燃えゆく炎が印象的です。
また、特徴的であるのがこの『蝋燭』という同タイトルの作品が、今回出品されていただけでも10点以上確認されたことです。
同じタイトル、同じ構図でも、火のゆらめきには少しずつ違いがありました。
『蝋燭』は、彼が生涯にわたって描き続けたテーマだと言われています。これらの作品はお世話になった人物や友人に贈られており、作品の解説には、野十郎に仏教への関心があったことを考慮すると、蝋燭を描写した絵を送ること自体が「仏教でいうところの献灯の儀を想起させる」行為であるとの説明がありました。
加えていくつか見られたのが「月」を描くものでした。しかし、題名を『月』としながら、野十郎が描き出したかったのは「闇」であったといいます。暗黒の夜空と月の光を対照的に表現する『月』も野十郎の象徴的なテーマの一つでした。

明度の低い作品が続く中、私が一番きれいだと思ったのは昭和30年ごろに描かれた『境内の桜』でした。世田谷区・豪徳寺の仏殿の手前に、「臥龍桜」と呼ばれる桜が生き生きと咲き誇っており、枝垂れる枝の下で三人の少女が何やら遊びに熱中しています。緻密に描写された桜の花びらや、晴れ渡る青空の淡い色使いには温かみがありました。

作品に何を託したのか、その真意は野十郎亡き今、完全に理解することは不可能であると思います。しかし、彼は『遺稿ノート』にいくつか言葉を残していました。

「花一つを、砂一粒を人間と同物に見る事、神と見る事…」

解説もない作品から受け取る印象は私個人のものでしかないけれど、入念に、繊細に、事物を写し出す野十郎の視線に触れることができたような気がしました。

皆さまにもお勧めしたいのですが、なんとこちらの展示が本日9/6まででした…!😿
今回展示された作品の多くは、野十郎の出生地である福岡県の福岡県立美術館に所蔵されているとのことです!
皆さま、もし福岡に足を運ばれる機会がありましたら、ぜひぜひご覧になってください!